2010年10月15日金曜日

何気ない横顔



アコとニールは僕ら夫婦と仲よくしている、フォトグラファーとガーデナーの夫婦だ。

僕ら夫婦は先日鴨川でハウスシッターをしていたので、その何日間かを一緒に暮らした。
夕飯を作り、「頂きます」の前にニールが机に置いたのは、草の入ったフィルムケースだった。

緑を入れるのに丁度よいサイズが、たまたまフィルムケースだったのだろうけど、僕はこのテーブルに置かれた緑が二人の夫婦の横顔を静かに表していたように見えて、嬉しくなった。

ある日の様子1

ある日の様子2

2010年10月10日日曜日

田舎のサブカルチャー




高校の頃、帰りの電車で一緒だった同級生の友人が、駅の待合小屋にあったくだらないシモネタの落書きを見て、「こういうのを文化財にしたらいいのに。」と冗談を言ったのをたまに思い出すことがあります。

きっとこの手の落書きは、全国津々浦々にあると思います。この手の落書きはいずれ消される、切なくはかない運命です。一人書くとつられてまた増えて、相合傘や文句、あるいは少年の夢や誓いみたいなものも、付足されていき、収拾つかなくなるときれいにペンキで上塗りされます。

きっとこの緩やかなせめぎあいは、今も続いているでしょう。
駅の待合所、そこは田舎のアンダーグランウンドな胎動が聞こえる数少ない素敵な場所だと思います。
旅先で入るとまた趣があります。
写真は保田駅。