2011年10月24日月曜日

鉄の家



豊橋にあるコルゲートハウス「鉄の家」に行ってきた。
数年前に立ち読みした雑誌で見たこの家の造形が印象的で、たまに思い出したりすることがあった。
しかし今年になって明星ライブラリーさんから鉄の家が豊橋に存在していることや、この家を作った故・川合健二氏の考えていたことなどを教えてもらい、訪れるチャンスをうかがっていたところだった。

独学、オンリーワンの経歴をもった生前の彼が、新エネルギーや自給のあり方といったテーマにたどり着き、理想的な住まいのあり方を体現したのがこの家なのだという。
木々の中ではひょっとして異物に見えるのかなと思っていたが、そんなことは無くて地面からはえた生き物のような気がした。



個人としてよりよく生きるための、常識を疑う前向きな姿勢が突き抜けて、社会や環境、人間のあり方というテーマにぶちあたる。木の葉の音に囲まれながら、バックミンスターフラーや前に行ったイームズオフィスのことをかさねて思い出した。



今日、名古屋のリトルプレス「棲」の5号が届いた。故・川合健二氏のことや、他のコルゲートハウスのことも触れられています。興味のある方は是非読んでみてください。

最後に「棲」より抜粋
「川合健二の声が聞こえる。自分の頭で考えよう。自分の足で歩こう。自分で自分を育ててゆこう。それこそが、人生の喜びであり、究極の目標である。」

2011年10月14日金曜日

波に花

数日前、富浦の海岸を散歩した。
小さな港の隅っこで、赤いカーネーションの花がちゃぷちゃぷと波に遊ばれていた。
小学校の頃、カーネーションが植えられた温室が立ち並ぶところで鬼ごっこをしたりBB弾の銃撃戦なるのもをよくやったなぁと水面を見ていたら遠くのほうから子供の遊ぶ声が聞こえた。

江比間の大松

明星ライブラリーに向かう途中、再び江比間の旧道にある大きな松を見に行ってきた。
この前はじめて見た時より枝の近くまで顔を近づけたら、大きな腕に小突かれたような錯覚を覚えた。
やっぱり、愛すべき化け物だった。

2011年10月11日火曜日

甘党 トキワ



前を通るたび気になっていた豊橋の「トキワ」に行った。
この街では古くからやっているこの店の味に懐かしさを感じる人も多いという。
僕たちがテーブルでかき氷を食べている間、自転車で散歩の途中に寄っていく親子から、街歩きをしている風の人までいろんな人が次々と暖簾をくぐってきた。あおいTシャツが良く似合うおじさんはお客さんが引いた時は静かに高校野球を見ながら座りなれた椅子にいて、注文がくると実にキビキビと品をこしらえお客さんに手渡した。
かき氷の金時は濃くてやさしい味がした。名物大判焼はこの餡が入っているのかもしれないと思うとやっぱり食べてみたい。大判焼は秋になってからやるというので、また豊橋に行く楽しみが増えた。
お代を払う所の横には手書きで「手作りの甘味を守る」と書いてあった。