2010年12月8日水曜日

ある日の小さなスクープ



いつも通る道や、みかける場所の中で、気になるものはありませんか?
例えば素敵な人を見かけるとかでもいいです。なんかいつも気になるなぁというやつです。

僕はこの一年弱くらい、気になっていたモノがありました。
それは房総半島の山道にある、とある寂れたバス停に置かれているセブンチェアらしき椅子。

仕事中に脇を急いで走り過ぎる度に「あれは絶対ヤコブセン」とずっと楽しみにしながら思っていました。
普段家でアントチェアを気に入って使っているのもあり、親近感があります。

先日、そこの前を通ったのでクルマを止めました。
クルマを降りると一年弱の謎が「今、明かされる」という緊張感が辺りを包みました。ドアを閉め、バス停に近づくたびに確信の度合いが高まります。座面はノーマルでなくてエンジ色のかわいいフロントパディング付きです。椅子を裏返すとやはりラベルには「フリッツハンセン」の文字が。その古いタイプのラベルを見たと同時に人気のない山道で、どういうわけかじわーっと感動を覚えました。

しかし、なぜあのセブンチェアがそこにあるのかを考えるのも面白い。おそらくきっとお年寄りが家にあったのを「丁度いいやで」ということで、バス停の椅子に持ってきたんじゃないかと。

風雨でかなり痛んでいますが、あんなに座りやすいバス停の椅子に座ったのは初めてでした。
あの椅子はそっとしておきたいです。バスを待つ人には助かる椅子ですね。